人目に晒される恐怖

 

 

ここで、私の弱音を吐き捨てておこうと思う。

 


…人前で泣くことはない

感動したり、うれし泣きだったり

悔し涙だったり….

そんなとこだろう。

 

いや、結構泣いているなぁ笑

 

 

でも、今悲しくて泣くことはほとんどなくなった。

辛くて苦しくて

むっちゃ悲しいことが起こると

本当に心臓に何か突き刺さったように痛む。

 

血反吐を吐くと比喩で表現することがあるけど

私は本当に血のまじった体液を吐きながら

人のいないところで泣きつづけた10代

 

しんどかった

今、振り返るとあれは悲しかったんだなとわかる

でもキャパを悠に越えて悲しいというよりは痛いだったなぁ

 

あのころ体にも支障をきたしてた

耳も聴こえなくなったり

耳鳴りで頭がおかしくなりそうで

それから視界が白黒にみえて

視野がとても狭くなっていて

意識もとびとび

もう脳が心が強制終了しようとしてた

 

何も聞きたくない、何も見たくない

殻に閉じ込めてほしい埋めてほしい

現実はそうもいかず

しゃかりきになって前に進むしかなかった

 

一度止まってしまっては

私は二度と浮上することはないと思っていたから。

死ぬギリギリだった気がする

 

いつだったか

道路の真ん中にとびだして

膝から崩れ落ち

アスファルトに額を打ちつけていたことがある

発狂しながらダラダラと額から血を流す私に

知らないおじさんは「しっかりしろ」と

強く揺さぶって抱きしめていた

もうこれ以上「しっかりできないよ」

もうこれ以上「がんばれないよ」

そう思ったけど、結局がんばりつづけられた

私にはダンスがあったから。

 

 

今はそんな悲しいことはない

あんな世界を私は生き抜いてきたんだなぁと思うと

まだ人生1/3くらいなんだけど

もう十分生きた気がする

あとは余生って感じだ。

これからは私はもう幸せや喜びを感じるためだけに生きていいんじゃないかと思う。

 

私は痛みを感じるために生まれてきたわけじゃない

喜びを感じるために生まれてきた

そして、痛みも含めて生きる喜びを次の代に伝えるために生まれてきた

 

ここに書いてることはウソでも大口でもなんでもなく

ただの本心なんだけど

やっぱりみんな逆転劇がみたいんだ

一度でも世界一まで昇った人間の

そしてドン底から逆転劇をつづける人間の

期待を裏切る結果を待ちに待っている

今まで体験したことのない刺激と興奮を渇望している

 

つまり私は

好奇と期待の目に自ら晒しにいっている

人目に晒されるとき

目に見えないことだけど

すごく強いエネルギーに襲われて煽られそうになったりもする

 

それって、今までの経験とか実績とかなんの味方にもならなくて

「今」この瞬間の私、むきだしのままの一騎打ちで一発勝負なんだ

食うか食われるか。

 

今を生きるってどういうことか舞台にたてばすぐに分かるよ。

 

それで過去はなんの味方にもならなくて

これは現在進行形で晒されつづけて

磨かれていくしか、舞台で華を咲かせるに至る術はない

 

私だって本当は晒されずに済むなら非公開にしておきたい

成長過程の未熟で未完成な私はまだ誰にも見せたくはない

でもね、それで技術は身についたとして

舞台の上での魅了する力は

やっぱり舞台に立ちつづけるしか磨かれないんだよね

かっこわるいんだけど。

 

かっこつけてるよりか、遥かにマシ。

私はかっこつけたままやらなかったら一生後悔すると思うんだ。

 

 

「なんだ、口ほどにもないじゃん」

「なんだ、思ったより大したことないじゃん」

「あんないろいろ言っててこの程度?」

「過酷な経験してきてこんなものか」

「世界一のバレエ団のクオリティがこれ?」

とかって今から10年間はどっかでは思われつづけるんだと思う。

(実際は二人くらいにしか言われたことはない)

 

10年間はみなさんの期待を裏切りつづけるんだろう。

私が思うあなたに与えうる満足や充足感はきっと与えられない

期待を下回るかもしれない恐怖と背中合わせだ

まぁ舞台にあがったらそんなことは微塵も頭をよぎらないくらいだけど

 

私が私をまだまだ越えつづけられるでしょ?って思ってる

ひとつの舞台がおわって、また新たなスタートにたつ

 

きっとみなさんの期待を上回る踊りができるまで

もしかしたらずっと悔しいままかもしれないけど

その悔しさとそれでも踊れる喜びがダンサー大瀧冬佳を育てる。

 

10年後の私のために

私は舞台に立ち続ける

 

今が未完成で未熟で稚拙な踊りだとしても

十全十美な踊りを目指している私の踊りをどうか見ていてください。

 

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